PC で動作する無料の Android 互換 OS である「Remix OS for PC」を試してみた
PC で動作する無料の Android 互換 OS である「Remix OS for PC」のアルファ版が公開されたので、早速試してみました。
「Remix OS for PC」は、Android OS 上で複数のアプリをマルチウィンドウで動作させることができる Android 互換 OS で、Lollipop をベースに作成されています。Windows だけでなく、Mac でも Intel ベースの PC なら動作します。
また、PC で USB メモリから起動する方法と、ISO ファイルで VirtualBox や VMWare などの仮想化ツールで起動する方法があります。
なお、USB メモリは以下の要件を満たしている必要があります。
- USB 3.0 に対応
- FAT32でフォーマット
- 8GB以上の空き容量
- 20MB/s 以上の書き込み速度
この記事では、以下の環境で動作させる方法をご紹介します。
- Windows 10 (VAIO Pro)
- Mac OS X (El Capitan / Macbook Air)
- VirtualBox
Remix OS for PC のダウンロード
以下の「Remix OS for PC 」のダウンロードページから、ファイルをダウンロードします(約693MB)。
ダウンロードした ZIPファイルを解凍すると、3つのファイルが含まれています。
Windows で動作させる場合
USB メモリを PC に接続して、FAT32 でフォーマットします。
そして、Remix OS USB Tool を起動して、起動用 USB メモリ を作成します。
ISO ファイルと USB ドライブを指定して [OK] をクリックします。
作成が終了したら以下の画面が表示されるので、[今すぐ再起動] をクリックし、F12 キーを押しながら PC を起動します(Vaio Pro では、ASSIST機能から起動, BIOS Mode を Legacy、External Device Boot を Enabled にしないと起動しませんでした)。
「Remix OS for PC」が起動すると以下の画面が表示されます。
今回は作業内容を保存しない、Guest mode で起動してみます。
言語は English を選択して、[Next] を押します。中国語があるのに日本語がないのが残念ですね。
ユーザー同意書が女寺されるので、[Next] を押します。
Wi-Fi の一覧が表示されるので、接続する Wi-Fi を選択します。
Wi-FI のパスワードを入力して、Connect を押します。
スタート画面が表示されるので、Start を押します。
以下のように複数ウィンドウが表示されていますね。日本語も若干表示されるようです。日本語入力はできませんが。
Mac OS X で動作させる場合
Mac では Remix OS USB Tool が動作しないので、コマンドで実行する必要があります。
まず、ISO ファイルを IMG ファイルに変換します。
$ ls
How to Launch Remix OS for PC.txt
Remix_OS_for_PC_64_B2016011201_Alpha.iso
remixos-usb-tool-B2016011102.exe$ hdiutil convert -format UDRW -o RemixOS.img Remix_OS_for_PC_64_B2016011201_Alpha.iso
diskutil コマンドで USB メモリのデバイス名を確認しておきます。
$ diskutil list/dev/disk2 (external, physical):#: TYPE NAME SIZE IDENTIFIER0: FDisk_partition_scheme *31.9 GB disk21: Windows_FAT_32 REMIX OS 31.9 GB disk2s1
USB メモリに書き込みます。
$ diskutil unmountDisk /dev/disk2
$ sudo dd if=./RemixOS.img.dmg of=/dev/rdisk2 bs=1m
USB メモリの接続を解除します。
$ diskutil eject /dev/disk2
Disk /dev/disk2 ejected
option ボタンを押したまま再起動します。
Remix OS for PC が立ち上がりました。基本的に Windows と設定は同じです。Mac 特有なのは、起動時に起動ディスクを聞いてくるので Windows を選択することです。
VirtualBox で動作させる場合
VirtualBox の Remix OS for PC は簡単には起動できませんでした。
試行錯誤して、動作した設定が以下のようになります。
なお、起動には少々時間がかかります。
VirtualBox で以下の仮想マシンを作成します。
- 名前:Remix OS for PC
- タイプ:Linux
- バージョン:Linux 2.6/3.x/4.x(64-bit)
- メモリ:2048MB
- 仮想ハードディスク:VDI、可変サイズ、8GB -> 後で削除
- ポインティングデバイス: PS/2 マウス
- ビデオメモリ:128MB
- 3D アクセラレーション:ON
- ストレージ、コントローラ:SATA を削除
- ストレージ、コントローラ:IDE の下に Remix OS の ISO を作成
- オーディオ:SoundBlaster 16
- ネットワーク:アダプター1:PCnet-Fast III (NAT)
Guest mode を選択して TAB キーを押す。
起動オプションの最後に、VGA=791 を付けてエンターで起動。
起動に時間がかかり不安になりますが、しばらく待っていると以下のように起動します。
おわりに
VirtualBox で思わぬ苦戦をしてしまいましたが、Remix OS for PC はまだまだこれからという印象ですね。
まだアルファ版ですし、多言語も今後対応されていくのではないかと思います。
ただ、Google Play がないのはちょっとどうかなという感じです。apk ファイルがあれば、直接インストールできるのですけどね。
今後に期待です。
参考サイト
- Macを含めたx86 PCで動作しマルチウィンドウでAndroidアプリを利用できる「Remix OS for PC」がリリース。
- MacでAndroidベースOS「Remix OS for PC」のブートUSBを作る方法。
- dd コマンドの使い方 - maruko2 Note.
- How to install Remix OS, an Android operating system for PC
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