Microsoft が Windows 10 で Google を本気でつぶしにかかっていてヤバイ
はじめに
現在、Windows 10 Insider Preview build 10162 を試しているのですが、Microsoft が Windows 10 で Google を本気でつぶしにかかってきてかなりヤバイと感じています。
現在主流の Windows 7 のサポートが切れる 2020年1月14日以降、Windows 10 は本命の後継クライアント OS になるのは間違いありません。
その Windows 10 が Google 外しを本気で行っているので、Google の検索シェアが低下することはまぬがれないでしょう。
では、Google 外しがどのようなものなのか見て行きましょう。
前提知識
まず、前提知識として、Windows 10 のデフォルトブラウザは、Microsoft が新しく作成した Edge (エッジ)と呼ばれるブラウザになります。
Edge は過去の互換性を思い切って切り捨て、新しい Web 標準に準拠し進化していくことを目的としています。
Internet Explorer も残りますが、Internet Explorer 11 で開発はストップし、後方互換のためだけのブラウザとなります。
非常に便利なタスクバーの検索ボックス
Windows 10 では、タスクバーに検索ボックスがあり、簡単に Web 検索とローカルマシンのファイルやアプリケーションを検索して表示・実行することができます。
これは非常に便利で、ブラウザを起動することなく検索ができるので、ほとんどのユーザーはこの検索ボックスを使用するようになると思います。
では、これの何が問題かというと、Web 検索の検索エンジンを Microsoft の Bing から他の検索エンジンに変更できないということです。
また、検索結果を表示するブラウザはデフォルトで Edge になります。
前の記事で紹介したようなトリッキーな方法はなくはないですが、それは例外的なものと言えるでしょう。
「ブラウザを起動することなく検索ができる」+「検索エンジンを Bing から変更できない」のインパクトはかなり大きく、ライトユーザーはもう Bing と Edge 以外使用しないようになるでしょう。
Edge が Google を除外している
何がヤバイというと、先ほど述べてたように、多くのユーザーは Edge に移行するであろうということです。
しかも、Edge の出来はなかなかよくなってきており、 Google Chrome / Firefox の拡張機能も動作するようになるという話もあります。
その Edge が Google 外しを行っているのですから影響は大きいです。
Google 外しの内容ですが、Edge を起動した時の画面では Bing の検索ボックスが表示されます。
一般ユーザーはこの設定を変更する方法を見つけるのは難しいでしょう。
なお、従来のホーム画面の概念もありますが、起動時に表示するのとは異なる動作をします。
また、アドレスバーの検索機能は、検索プロバイダーを設定できるようになっていますが、現時点(Build 10166)では Google を追加することができません。build 10240 から追加できるようになりました。ちょっと分かりにくいですが。
Edge が普及するのはほぼ確実なのに、Google は蚊帳の外に置かれてしまっている状態です。
これはかなりヤバイです。
Google Chrome や Firefox ユーザーは Edge に移行するか
Google Chrome や Firefox のユーザーは、Edge には乗り換えないのではないかという反論があるかと思います。
しかし、Google Chrome はメモリを大量に消費する問題がありますし、Firefox は今後広告を表示するようになるというネガティブ要因があります。
ブラウザの乗り換えで一番ネックになるのが拡張機能やアドオンですが、Edge はその障壁を取り払っています。
Edge は、半強制的な部分もありますが、Google Chrome や Firefox からの移行組を含め、今後シェアを伸ばしていくと見込まれます。
おわりに
ざっと、Microsoft が Windows 10 で Google を本気でつぶしにかかってきていることを見てきました。
Google はなんのかんの言っても、高い検索シェアからの検索連動広告の収入が多いでしょうから、それが Bing に移行するというのはかなりヤバイ状況になるでしょう。
ユーザー視点に立った時、どちらがよいかというと微妙ですが、この流れはほぼ確定でしょう。
7月29日に Windows 10 がリリースされますが、その時点からこの問題は始まると思っています。
リリースまであと1ヶ月ないので、Windows 10 が今から大きく変わることはないでしょうが、少しでもユーザーの使いやすいものになって欲しいものです。
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こんにちは。
Windows10でのIE起動を探していたら、貴ブログにたどり着きました。
EDGEは軽くてとても使い心地の良いブラウザですが、Googleのトップをホームページに設定することすらできない仕様はそういう思想にあったんですね。
「BingなぞYahoo!のようにGoogleのアルゴリズムを導入したら使ってやろう」
程度にしか思えないくらい、吐き気がする検索結果しか返せないのを早くどうにかすることを考えた方が良いと思います。
ユーザーの利便性を上げる>人が集まってくる>広告収入が入る
Googleは昔からたったこれだけのことを突き詰めているだけなんですけど。
今はもう、Crossover macでアプリケーションの互換性が確認できれば本気でMac回帰を考えるほどMSにはうんざりです。
38000円出して買ったVistaをなかった事にしやがって(笑)
投稿: ヤーマン | 2016/05/12 10:49
>>ヤーマンさん
EdgeのホームをGoogleにする方法はあります。
若干変わってるかもしれませんが、下記記事を参照してみてください。
https://fnya.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/microsoft-edg-2.html
投稿: fnya | 2016/05/12 19:37
fnyaさん
ご返信ありがとうございます。
「EDGEを起動した時のデフォルトページ」 はその方法で任意のページにできるのですが、
「ホームボタンをおした時、もしくは新しいタブを開いた時のホーム」は”つぎはどこへ?”から変える事ができないみたいですね。
EDGEの検索エンジンを変更できるので大問題ではないのですが、site:などのコマンドが直接実行できないのが軽くイラっときますね。(笑)
投稿: ヤーマン | 2016/05/13 16:46
先日、IPのビルド14352入れた後で気づいたのですが、w10のIE11でgoogleが繋がらなくなってしまいました。とりあえずChromeとEdgeでは表示できるので、代替しようと思います。
しかし、自分としてはIEの履歴機能をブックマーク代わりにしていたので、代替ブラウザの履歴機能は似た状態なのではっきり言って使いにくいです。ちなみに、ただ遮断しているだけなので、文句が集中すれば治るような気もします。一週間でビルドアップしたIEが起動しない事件みたいに。
投稿: 匿名希望 | 2016/06/02 21:22
次の日になって、ほとんどのページが見られなくなってしまいました。他の人はどうなのか知りませんが、ほかのブラウザで見るしかなくなってしまいました。
投稿: 匿名希望 | 2016/06/03 23:30
色々いじってみた結果、https以外がダメになってしまってるようです。この状態だと、すぐにビルドアップの予感もします。
投稿: 匿名希望 | 2016/06/05 01:35
既定の検索エンジンは変えられるようですが、文字列をハイライトさせた上での右クリックメニューからの検索がBingから変更できないですよね?
これが非常に痛い。もっとも頻繁に使う機能なので(逆に自分にとっては検索窓ほとんど使わない)。他は全般的に良いのですが…
10の普及度を考慮してもEdgeのシェアはだいぶ低迷してないですか?
投稿: A | 2016/08/17 01:07
残念ながらEdgeは現時点では使い物になんないです
重いページを開くとクラッシュしまくりです
複数の検索エンジンを使えないのもマイナス点ですね
現時点では軽さはEdgeの方が勝ってはいますが、
その代償としての不安定性ならお断りだし
Chromeも今後の方向性として軽量化路線に舵を切ったようなので
Edgeが安定するのが先はChromeが軽量化するのが先かってとこですね
投稿: | 2016/09/16 21:24