[書籍]セカンドライフの歩き方
今まで、セカンドライフは、やたらとお金のにおいがするので敬遠していたのですが、少し勉強する気になったので、この書籍を購入してみました。
セカンドライフというと、3Dの仮想空間のゲームみたいなものかと思っていましたが、インターネットと同様にインフラだと考えたほうがよさそうです。
インフラですので、そのインフラ上でコミュニケーションを楽しむ人もいれば、ビジネスでお金を稼ごうとする人もいます。まさに、インターネットのようなものですね。
そして、セカンドライフは、インフラとしてかなりよくできたものだと思いました。
コミュニケーションツールとしてチャットがありますが、自動翻訳ツールが無償で提供されていて、英語が分からなくても、外国の参加者ともチャットが可能になっています。
チャット時には、ジェスチャーを入れることができるので、より豊かな感情表現ができます。
セカンドライフ内の仮想通貨であるLinden$(L$)は、リアルマネー・トレーディング(RTM)により、現実のドルに換金することができます。これが、ビジネスに活用される理由ですね。
また、アバターという自分の姿をいろいろ変更したり、自分でスクリプトを書いてものを作り販売・配布したり、クリエータの権利を守るための仕組みがあったりします。
ちょっとおもしろいところでは、セカンドライフ内の物価をコントロールするために、セカンドライフ開発元のリンデン・ラボ社が貨幣流通量をコントロールしているところです。
セカンドライフは、仮想国家とも言うことができそうです。
ただ、気になる点もあります。
それは、サービスの継続性です。
現在、リンデン・ラボ社の収益の中心は、セカンドライフ内の土地の売却費と維持費であり、110名の従業員がいる企業を運営する十分な利益があがっているとインタビューにありましたが、広告収入は大した収入源にはなっていないとのこと。
セカンドライフは、5,000~6,000台のサーバで運用されているのですが、今後さらに規模が拡大した場合に、資金が続くのかが気になるところです。
また、米国議会でセカンドライフ内での利益に課税を検討しているというニュースがあったようで、これが現実になれば、リンデン・ラボ社は余計な国際政治に巻き込まれてしまいそうです。
とはいえ、リンデン・ラボ社のCEOであるフィリップ・ローズデール氏は、ビジネス目的というよりは、昔から持っていた仮想空間の夢をセカンドライフで実現している感じで、とても好感が持てました。ですので、今後も頑張ってほしいなぁと思います。
さて、本を読んだだけではおもしろくないので、早速セカンドライフを体験してみました。
メニューはプリファレンスの設定で日本語化できますが、セカンドライフ内は英語ばかりで、自宅の非力なマシン(CeleronD 2.93GHz/RAM 512MB)だと、ちょっときついですね。
でも、想像していたより、画面もきれいだし動作も軽快で、なかなかいい感じですので、時間を見つけて、ちょくちょく遊んでみたいと思います。
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