Vagrant で Windows 7 + IE8 の環境を構築する
はじめに
Vagrant の Box には、Windows 7 + IE8 の環境があります。
2016年1月12日から Windows 7 の IE は強制的に IE11 にアップグレードされますが、WSUS で IE8 に留める企業もあると思います。そういう場合に、この環境が利用できるのではないでしょうか。
なお、この環境は Modern.IE から提供されるものなので、90日間という使用制限が付くことをあらかじめご了承ください。
と思って、Modern.IE にアクセスしたら、以下のアドレスにリダイレクトされました。Modern.IEなくなっちゃたのですかね?
https://dev.windows.com/en-us/microsoft-edge/
一応、Windows の仮想環境は問題なくダウンロードできるようですが(以前より便利になっている)。
事前準備
事前に以下のツールをインストールしておきます。
Vagrant には仮想化ツールが必要なので、仮想化ツールとして VirtualBox を選択しました。
また、実際の環境構築は Mac で行いましたが、上記ツールのインストール以外は、Mac と Windows で差はないと思います。若干読み替える必要があるかもしれませんが、それは随時ご対応ください。
Vagrant の初期化
Vagrant は環境ごとにフォルダが必要になることにご注意ください。通常のこの方法では 8時間とか時間がかかるので、方法を変えます。直接ダウンロードすれば早いようです。
なお、BOX は以下のサイトのものを利用する予定でした。
ちょっと見づらいのですが、この BOX は VirtualBox から提供されているので、BOX の使用は自己責任ではありますが、ある程度安心して利用することができます。
代替方法ですが、Microsoft の以下のサイトにアクセスし、Windows 7 + IE8 の Vagrant 環境をダウンロードします。
Microsoft の純正なので安心ですね。
https://dev.windows.com/en-us/microsoft-edge/
ダウンロードした、IE8.Win7.Vagrant.zip を解凍しようとすると、Mac だと zip → cpgz → zip の圧縮ループに入ってしまうので、ここでは、The Unarchiver というアーカイバを利用して解凍します。すると、IE8 - Win7.box というファイルが、ダウンロードディレクトリに作成されます。
以下のコマンドを実行します。
$ cd
$ mkdir MyVagrant
$ cd MyVagrant
$ mkdir win7ie8
$ cd win7ie8
$ mv "/Users/<Name>/Downloads/IE8 - Win7.box" ./
Box を Vagrant に追加し、初期化します。
$ vagrant box add win7ie8 "IE8 - Win7.box”
$ vagrant init
Vagrantfile を編集します。
$ vi Vagrantfile
以下の行のコメントを外して保存します。
config.vm.provider "virtualbox" do |vb|
vb.gui = true
vb.memory = "1024"
end
Vagrant の起動
では、いよいよ Vagrant を以下のコマンドで起動します。
$ vagrant up
無事に起動しましたね。
日本語環境設定
一応、Windows 7 + IE8 環境は立ち上がりましたが、英語版では不便です。
ここでは、日本語環境の設定をしましょう。
Windows Update を Control Panel から開いて、Optional の Japanese Language Pack - Windows 7 Service Pack 1 にチェックを入れ、日本語言語パックをインストールします。
現在は、IE のバージョンが上がらないように設定されているようなので Important のチェックを全て入れてますが、2016年1月12日以降は、IE がバージョンアップしないかチェックが必要でしょう。
スタートメニューから、Control Panel を開き、Region and Languages を開きます。
Formats タブの Format を Japanese (japan) に変更します。
Location タブの Current Location を Japan に変更します。
Keyboards and Languages タブで、Change keyboards… をクリックします。
ちょっと端折りますが、以下のように日本語設定をして OK をクリックします。
ちょっと作業がごちゃごちゃしたので、キャプチャが少し進んでいますが、Choose a display language で 日本語 を選択します。
Administrative タブの Language for non-Unicode programs の設定を、Change system local … から Japanese (Japan) に変更します。
(この時点で表示言語が日本語になっています)
このままではキーボードが英語キーボードになっているので、日本語キーボードに変更します。
コントロールパネルのキーボードを表示し、ハードウェア タブの プロパティ をクリックします。
全般 タブの 設定の変更 をクリックします。
ドライバー タブの ドライバーの更新 をクリックします。
赤枠で囲まれた選択をクリックします。
赤枠で囲まれた選択をクリックします。
互換性のあるハードウェア のチェックを外します。
(Standard keyboards) の Japanese PS/2 Keyboard (106/109) を選択して、次へをクリックします。
画面の指示に従って、Windows を再起動します。
完全に日本語化されてますね。これで OK です。
Vagrant の起動と終了の仕方
Vagrant の起動と終了の仕方ですが、以下のようになります。Mac側の該当ディレクトリで実行します。
$ vagrant suspend #スリープ
$ vagrant resume #スリープからの復帰$ vagrant halt #シャットダウン
$ vagrant up #起動$ vagrant reload #再起動
通常は、vagrant suspend -> vagrant resume と起動とサスペンドを使用するのがよいかと思います。
おわりに
ちょっと苦戦しましたが、Windows でも Vagrant が利用できることが分かりました。
ブラウザの動作確認などに、積極的に使っていきたいですね。
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